遺言Q&A62

父の自筆証書遺言に「子である私を相続人から廃除する」との記載がありました。確かに関係は良くありませんでしたが、侮辱や暴力行為は一切行っていません。このような場合、異議を申し立てることはできますか?

はい、相続人廃除に対して不服申立てを行うことは可能です。

相続人の廃除は、家庭裁判所が「推定相続人を廃除する審判」を行うことによって初めて効力が確定します。つまり、遺言書に廃除が記載されていても、それだけで自動的に相続権を失うわけではありません。

まず、遺言者(この場合はお父様)が亡くなった後に、遺言執行者または他の相続人が家庭裁判所へ「相続人廃除の審判申立て」を行うことになります。申立てがなされた場合、家庭裁判所では本当に廃除すべき正当な理由があるかどうかを慎重に審理します。その際、あなた自身が暴力・虐待・著しい侮辱などの行為を行っていないことを主張し、証拠や経緯を説明することが重要です。

もし審判の結果に不満がある場合には、家庭裁判所の決定に対して抗告(不服申立て)をすることも可能です。
また、審判前に他の相続人との協議で誤解を解き、廃除申立て自体を取り下げてもらう方法も考えられます。いずれにしても、家庭裁判所の判断を左右するのは「明確な事実と証拠」であるため、記録や第三者証言を整理して対応することが大切です。

ポイント

  • 遺言書に記載されても、廃除は家庭裁判所の審判で確定する

  • 不当な廃除と考える場合は、不服申立て(抗告)が可能

  • 廃除理由に該当しないことを証拠と共に主張することが重要

  • 他の相続人と協議し、誤解を解くことで申立て撤回も可能

まとめ

遺言書に「相続人廃除」と記載があっても、家庭裁判所の審判を経なければ効力は確定しません。不当な理由による廃除は争うことができ、証拠に基づいた反論や不服申立てが有効です。まずは冷静に状況を整理し、司法書士や弁護士などの専門家に相談して、適切な手続きを行うことが望ましいでしょう。

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