相続Q&A76
相続時の遺産分割における「換価分割」とはどのような方法ですか？
換価分割とは、相続財産を売却し、その売却代金を相続人の間で分配する方法をいいます。不動産や株式など、現物のままでは分割が難しい財産を一度現金化し、各相続人に分けやすい形で分配できるのが特徴です。
ポイント
・現金や預金が少なく、不動産が中心の相続に有効
・不動産を売却して得た代金を相続人の人数や法定相続分に応じて分配
・公平に分けやすいため、相続人間の合意が得られやすい
利用されるケース
・相続財産の大半が自宅や土地で、相続人全員で共有すると将来的なトラブルが懸念される場合
・相続人の一部が現金を必要としており、不動産をそのまま相続することが適さない場合
注意点
・不動産を売却する際には譲渡所得税が課税される可能性がある
・売却価格が市場状況によって変動するため、希望額で売れない場合もある
・売却には時間がかかるため、相続税の申告期限（相続開始から10か月以内）との調整が必要
まとめ
換価分割は、不動産中心の遺産を公平に分配する有効な方法ですが、税金や売却時期に注意が必要です。相続人全員の合意を得たうえで、司法書士や税理士に相談しながら進めると安心です。
（相続についてのQ&A その75を参照）
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