遺言についてのQ&A 99を追加しました。

Q 「相続税の税務調査の際には過去10年間分の取引明細書を持ってくる」ということを聴きましたが、私は現在60歳ですが、仮に80歳で亡くなるとした場合に、今のうちから預金を出金してタンス預金で保管したうえで遺言書を作成しておけば、20年前の預金の出金であるため税務署には知られないということになるのでしょうか?

(遺言についてのQ&A その98参照)

A 20年前の預金の出金の場合でも、税務署に知られて相続税の追徴課税もしくは重加算税を課税されることはあり得ます。

税務署は、被相続人(亡くなった方)の生前の職業、年収、保有しているであろう財産について、ある程度は把握しているため、高額な財産を保有していたにもかかわらず、相続開始時にあまりにも少ない相続財産額しかない場合には、脱税しているのではないかと疑ってきます。

当然のことですが、自営業者、会社経営者は確定申告をしていますし、不動産を所有されている方は、毎年固定資産税を納めています。また株式、投資信託、FX、仮想通貨等の資産運用をしている方は証券会社の口座を持っており、税務署は常に収入や資産状況を確認できる状況にあるため、丸裸にされていると思ってください。

 したがって、現役の時に高額所得者であったり、資産運用で運用成績が良く資産を保有していた方については、税務署に生前から既にマークされていますので、タンス預金等により財産隠しをして相続税を免れようとすることは絶対にやめてください。

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