遺言についてのQ＆A 70を追加しました。

Ｑ　父が亡くなり相続が開始しましたが、その後、父に愛人がいたことが分かり、愛人との間に子もいることが判明致しました。ただし、父は生前に認知をしていなかったようですが、遺言書（公正証書遺言）にて愛人との間の子について、すべての財産を相続させるという内容が記載されていました。その財産の中には、父の自宅の土地、建物も含まれています。私たちの実家でもあるため実家だけは私たちが相続したいと考えていますが、何か方法はありませんか？

Ａ　すべての財産を愛人の子に相続させるという遺言であれば、遺留分を侵害しているといえますので、遺留分侵害請求権を行使することが可能です。そのうえで、そのすべての財産を相続することになった愛人の子が、お父様の土地、建物（実家）について、遺留分として渡してもよいという意向であれば、遺留分として土地、建物を相続することは可能であると思われます。

但し、遺留分侵害請求権は、金銭にて遺留分相当額を支払えばよいため、愛人の子が不動産について渡さない意向であれば、お父様の土地、建物（実家）を相続することはできません。

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